せんせぇの第4回フランス遠征日記

2023年7/7〜7/18の期間、またしてもフランスサンメクサンにて開催されましたフェスティバルに遠征してまいりました。(6年振り、3回目)



※何かが見ている・・・



しかしながら、日記と言いましても、前回のフランス日記と大きな枠は同じだったので、写真載せながら海外遠征において絆が気にしている注意点をツラツラと書いていきたいと思います。

自分達の将来的な備忘録も兼ねていますので、これから海外遠征を考えている方々は参考程度に見てください☆



今回のフランス遠征で、絆太鼓としては13回目の海外遠征となりました。(ヨーロッパ7回、シンガポール6回)

17年間で13回ですから、かなりのハイペースで行っているように見えますが、ヨーロッパは実質3年に1回ぐらいです)



※出発時の福岡空港のスタバで☆


1.太鼓輸送について

アマチュア太鼓集団が海外へ向かう時に一番問題になるのは荷物です。

2023年7月現在、海外航空機への荷物は「三辺の和が158cm以内の22kgまでが2個」というのが標準的なものになっています。

格安航空券等だと0個や1個、あとはオプション選択、とか言われます。

遠い昔の遠征で「荷物は1人1個でお願いします」と平然と言われたことがありましたが、太鼓叩きに行くのにどうしろと、って感じでした。
(何を言っても、仕方がありませんねぇ、で流されました)


2個だとしても、スーツケースを各自で持っていくと、太鼓なんか持っていく事はまずできません。

そこで絆がとっている手法は


50cm×50cm×50cmの段ボール輸送(規格品)

たまたま絆の主力太鼓が1.6尺桶胴太鼓(直径48cm、高さ48cm)なので
分解して入れて胴部分と周辺に衣装等を入れるとしっかり運べます(*=∇=)

各自の荷物も太鼓脚と一緒に入れればOK

締太鼓も完全に分解して箱を分ければ、重さも分散してちょうどよくなります。


※空港でカートに2個載せて運びます


そして、このサイズや重さを超えた荷物を預けようとするとオーバーチャージという料金が追加されます。
(いわゆる大太鼓)

これは航空会社によって金額が様々なのでしょうけれども、かなりの金額を取られます。

しかも1路線での加算ですので、乗り換えるたびに増えていきます(マル

福岡→羽田→オランダ→フランス→フランス南部

これだと、4倍×往復かかる事になります

15,6年前までは文化や国際交流なので、と交渉できたようですが


2023年現在
普通の団体に対してオーバーチャージを払わなくてもいいよ、なんて航空会社は
まず無いそうです。

交渉する余地が無い、というのが当たり前です


普通じゃない団体とは、それこそ政府や常に利用するプロ集団、どっかの省庁から後援を受けた高校の部活等でしょうけれども、そんなところは結局金払いがちゃんとしていて、どこかで払っています。

ただになったように見えたとしても、旅行代金に薄く広く乗っている、というのが普通のようです。
(空港で支払うので、なかなかそれも難しいようです)

契約をする前によくよく確認することをお勧めします。

前金を支払ったり、チケット発券の後に荷物で別にこれだけかかります、となります

太鼓演奏しにいくのに、太鼓持っていけません、とか、オーバーチャージですごい金額を支払ったとかは
本当によく聞きますしし、簡単に言われます

帰りの空港で請求される場合も簡単にありますので、本当に注意してください。



※台湾の夜景

船便も調べましたが、現地での輸送日に大きなブレがあるようですので、普通の団体にはお勧めはしません(マル


そして、必ず薄型の体重計を持っていきましょう☆

帰りの荷物は行きがけに比べて、お土産で重量が増します。空港で重いよ、とならないように荷造りをするときは重さを計りましょう。
(誰かが体重計に乗って、荷物を持って計る)



2.個人荷物について

ヨーロッパにはコンビニはありません(;=∇=)

フェスティバルによっては、ちょっと買い物に行く、ということができにくい場合も多々あります。

行ってみないとわからない、場合がほとんどです。

自分達がサンメクを選ぶ大きな理由に
「前に行ったことがあって、安心して行けるから」
というのがあります。(それより大きいのは言語がわかる卒業生がフランスに二人いるという事ですが)


ホテルなのか、宿泊所なのか、ホームステイなのかによって、洗濯がどうなるのか大きく違ってきます。

シャワーの頻度や洗濯に対する価値観は、世界各地域によって大きな違いがある事はしっかり認識して確認しておいたほうがいいでしょう。

また、ホテルではランドリーサービスがある事がありますが、有料であったり、下着不可とかももちろんあります。

「ここまで備えなくてよかったね」というのはあくまでも
結果論であり、あらゆる事態を想定して準備しないと、大変なことになる場合があります。


※これは飛行機の枕ですが、マクラ無い事も普通です。


そして、何より大事なものが衣装と足袋です。

衣装は多少破れても、縫えばいいのでそんなに問題にならないのですが(小物の忘れ物に注意)

足袋が破れた時が大問題になります。必ず予備は持っていきましょう。

また、ドライヤー等はイケアに海外対応のものがありますので、必要であれば持っていったほうがいいと思います。


※到着後すぐに買い物ができる、なんてことはまずありません


あと、カップラーメンを持って行ってもお湯が自由にならない、ということも考えられます。

海外対応のケトルも視野に入れたほうがいいでしょう☆

あとは通常の海外旅行と同じなのですが、現地で何も買わなくていいよ、ぐらいで用意しておきましょう(マル


あ、ヨーロッパはサングラスと日焼け止めは必須になります(要注意)


※涼しいから、そのまま日なたに行ってしまいます。が、日差しは日本よりかなり強いです。


3.パスポート、保険について


パスポートの重要性や航空機チケットの重要性は子ども達(大学生含む)には理解できません。

自分の携帯が無くなる事や壊れる事にはものすごく敏感なのですが、やはり普段手にしないものに対しては意識が薄くなります。


飛行機やバスでウトウトしたら、その後注意力が散漫になるのは大人でも避けられないものです。


パスポートと航空チケットに関しては、何かする度に声をかけ確認するようにしてください。

カウンター通過後の空港では意外とパスポートが必要な場面があります。
子どもはトイレにポンと置いてしまう事や、カートの上に無造作に置いたりすることが実際にあります。

いくらやかましく怒っていたとしても、時差ボケと体力気力の限界が来る復路の空港が一番危ないです。



※到着直後はまだ元気です。


また、海外旅行保険はほとんどのフェスで加入が義務付けられています。(多分)

手厚くしておく必要はありませんが、必ずかけておきましょう。

クレジットカードの付帯保険を利用すればいい、と考える方もいますが、カード会社によっては「海外で一度使えば自動発効」みたいなのがあります。
しっかりと確認しておいたほうがいいです。

病院は滅多な事じゃ使いませんが、主催者側の判断でいきなり連れていかれてしまうこともあります。

現代はインターネットで様々な確認ができるため、即時保険が利用できるので多額の現金は必要ありませんが、保険に入っていないと大変なことになるでしょう。

で、すぐにパスポートと保険証書のコピー持ってきてください、と言われます。


パスポートと保険証書は必ず紙に印刷して持っておいてください


LINE等々の電子データは大変便利なのですが、電波が無かったり、保管期限の問題が出るので、紙印刷は必須です。
(何も無ければそれでいいのですが、何かあった時の備えは絶対に必要です)



※パリ地下鉄構内


4.防犯について

古来から「海外旅行は危ない。しっかり自己防衛を。」と言われています

被害にあったことはありませんが、それは自己防衛をしっかりとしていたからだと思っています。

また、フェスティバルに行く団体からフラっと離れる人もそうそういないため、迷子もほとんどありません。
(今回パリの地下鉄のホームにそうまが取り残されましたが)

現実には
「スリが多すぎるからめっちゃ注意しなさい」です

観光地だけではなく、いたるところで観光客はスリに監視されているそうです

ズボンの前ポケットに財布入れてても、無くなる時は無くなるそうです

土産屋で財布だしたところをさりげなく確認し、それがどのポケットに入るのかを見ているそうです。

そして、観光地で無造作に下に置いてある土産物周辺を歩く時も気を付けないと、うっかり倒したりすると大変だそうです。

また、フェスティバル会場や宿舎でも気を付けなければならないのは同じです。

いくら主催者サイドが「そんな心配はいらない」と言っても、出場団体全てが大丈夫とは限りません。

自己防衛が当たり前の世界である事はしっかりと認識しましょう。

そして、子どもにはそんな危機感は伝わりません。

食事の場所取りを携帯や荷物でするような事は絶対にしてはいけません。
(サングラスでしている人が多かったです。無くなっても大したことないんですかね)


あと、古い建物の古いエレベータにはご注意を・・・


携帯を紐でぶら下げてポケットに入れている女子いますが、簡単に切られるそうです




※ダンスタイム




5.水や食べ物について

どこの国の水はダメとか食べ物注意とかではなく。(知りません)

自分がおなか壊しそうなものが何かを認識させておいたほうがいいです。
(辛い物、脂物、その他)

アレルギーも勿論チェックしておかないと、地域によって意識に大きなばらつきがあります。

水は基本ミネラルウォーター一択になります。封が開いているかどうかを観光地では注意しましょう。

そして、気温がそんなに高くない地域でも、水が痛むこともちゃんと想定しておいたほうが無難です。

トイレ事情も国によって違いますが、恥ずかしがっている場合では無い、出すもん出さないと体に悪い、ということも出国前に言い聞かせておいたほうがいいです。
(特に男子)

夜の宿舎での水も確認しておかないと大変なことになります。

小さなボトルを捨てずに各自持って、大きなボトルから分ける工夫も考えておいたほうがいいです。


水についてですが・・・飛行機の機内食に水が無い場合がありました。

乗る会社によって違うのでしょうけれども、長距離移動の時は必ず手荷物カウンターを通過してから購入しましょう

乗り換えの時には没収されますので、購入のタイミングを間違えないようにしてください☆


※会場教会中庭


6.服装について


ものすごく基本的な事ですが、軽い上着は必ず1枚用意しましょう

ユニクロに小さく畳めるパーカー売ってました。

これは、夏場のヨーロッパの夜が寒い可能性が高い事もありますが、基本的には飛行機対策です。

冷房が効きすぎて寒い場合があります。

(余談として:飛行機の機内持込は上の棚に入れないといけない大きさだと、飛行中取り出すのが困難です。二つに分けておきましょう)

そして、服装なんて本当にどうでもよくなるんですが、観光地の礼拝堂なんかで、タンクトップ、サンダル不可の所もありますので、気を付けましょう。

男子はカーゴポケットが非常に便利です(ペットボトル入れたり)

財布がむき出しになる格好は極力避けたほうがいいでしょう。
(長財布はやめたほうがいいです)

虫刺され対策は無いよりはあったほうがいいでしょう(飛行機での液体、ガス注意)


蚊が越冬できない地域は、真夏の夜の気温が10度以下になる事も多いです。夜間の出演の時には気を付けましょう。






7.フェスティバルの時間配分等について

日本のイベントでも時間や内容がずれることはたまにあります。

そんなに海外経験があるわけではありませんが、フェスティバルも色々な事がよくずれます(マル

これはもう当たり前である、と思ったほうがいいでしょう(マル

もちろん、日本チームは時間を守る、という姿勢で行かないといけないのですが、時間がずれたり内容が変更になっても気にしないようにしましょう。

主催者側は伝えたつもりなのに、こちらに伝わってない事も本当によくあります。

何かあっても空を見上げて、笑って乗り越えましょう☆

イベントは沢山の人々の関りや想いがあって実現しています。

他の国の事も考えて、利己的にならないようにご注意ください☆



※チェコの皆様と


8.その他諸々



・カードブランドの確認

 ヨーロッパではJCBとAMEXは使えません。
 空港では使える場合がありますが、基本的にはVISAとMASTERでないとダメ、と思っておいたほうが無難です。
 大学生なんかはクレジットカードの国際ブランドなんてものがよくわからない、という子もいますので、気を付けておいたほうがいいでしょう。


※海外遠征名物「寝る子」


・国際空港から現地や観光地までの輸送の確認

 大きな国際空港まで迎えにこれるイベントだと特に問題にならないのですが、ローカル空港まで行かなければいけないイベントは要注意です
 
 まず、国際空港→地方空港  この飛行機に荷物が入るかどうかを確認しなければなりません。 大物は別便で送るね☆ とかにならないように気を付けたほうがいいです

 そして、
前入りで観光するのか、後泊で観光するかでもかなりの確認が必要になります。

 ホテルと空港間において、大量の荷物を輸送しなければならず、ホテルにその荷物を置いておくスペースを確保しなければなりません。

 確実に大型バス案件なので、現地実行委員会が迎えに来れなければ、追加料金が発生します。

 今回のフランスで現地から大型バスのガソリン代経費が厳しいので、近くの空港まで来てくれ、と言われました。(戦争の余波)

 しかしながら、パリで乗り換える時の手間と、フランス国内で往復のオーバーチャージ支払うよりは大型バスを手配してもらうほうが安かったので、いつも通りにしてもらうことができました。

 また別で、後泊でローマを観光しようとしていたら、空港で荷物が出てこないなんてこともおきました。

 地味に確認をしておくべき部分と思います



※フランス領マティニキ(南アメリカ)の子ども達


・免税店に期待しない

 国際空港でアジアの航空会社に専用カウンターなんてありません。(色々な会社が交代で使う)
 おおよそ搭乗開始の3時間前から開くようですが。。。そこで手続きにまず1時間かかります。
 そりゃそうです、長蛇の列がある中、メンバー全員がパスポート見せて、荷物の重さ計って、その荷物をこっちへー、という感じになるので、復路の空港はものすごい時間がかかります。
 挙句にそのあと出国手続きカウンターに並んで、保安検査で並んで、、、、、、と、全く時間が読めません。
 前回のフランスでテロ警戒に巻き込まれて、飛行機を1時間以上遅らせた経験もあります。
 と、いうわけで免税店でのお土産は無理、と前もって言っておきましょう(マル

 ちなみに、トランジット(乗り換え)の時間を確認しておいて、そこで買う手段もあります。しかしながら、飛行機が遅れたりするとそんな暇無くなります。




偉そうに書き連ねましたが、あくまでも絆太鼓で気を付けている事です。

他にも色々とあると思いますが、これから海外遠征を検討される団体は安心安全なゆっこ姉に聞いてください☆

海外への遠征は普通の子ども太鼓集団にとってはかなりでかい事業です。

他に状況を聞こうにも、周りに滅多にいないのもまた事実なので、なかなか踏み切れない団体もいらっしゃるのではないでしょうか

あー、こういうのを準備すればいいのか、という情報の一つとしてなんとなくご覧ください☆

また、費用の負担が占める割合は非常に大きいのですが、何が必要でどこまで自分達で解決できるのかも見えにくくなります。

こういう費用は考えて無かった・・・というのは本当にすぐ出てきます。

現地に行ってみないとわからない、というのが正直なところです。

が・・・

素晴らしい経験になりますので、是非ともご検討ください☆